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和尚のひとりごとNo116「かんねんのねん」
先日、お檀家さんのところで法事のお勤めを終えた後に中学生のお子さまから『「かんねんのねん」て、なんですかと』と質問をうけました。
「一枚起請文」の「観念の念にもあらず」の「かんねんのねん」です。
「念」はお念仏のことで、「観念」は「観想念仏」を意味することは、知っているとのことです。
この観想念仏がよくわからないとのこと。インターネットなどで調べてみたそうです。
「阿弥陀様 極楽の姿を心に想い描いて念ずること」と載っていたそうですが、中学生のお子さんが、「僕もお念仏を称えるときは、阿弥陀様や極楽 ご先祖様の事を想像しているけど、僕が称えるお念仏は観想念仏になるのかな」と聞いて来ました。
浄土宗のお念仏は口にだして称える口称念仏です。心で想像していても口に出して称えていますから浄土宗のお念仏ですよと答えてあげました。
観想念仏は、心で念ずるので口に出す必要はありません。
また、観想念仏の心に想い描く想像というのは、目を開けたままで、極楽浄土の世界や仏様 ご先祖様のお姿の細部いたるまで事細かに、例えば、地面の小石一つ、肌の質感や髭の一本々まで、目の前に現わすことですよと伝えると、中学生のお子さんは、「それは、無理」と笑っていました。
ありがたきは、口で「南無阿弥陀佛」と称えるだけで救われる私たちのお念仏です。
あらためて、感謝の気持ちを込めて 南無阿弥陀佛・・・・