和尚のひとりごとNo137「施餓鬼」

今月は彼岸がございます。浄土宗の多くの寺院では彼岸法要は施餓鬼会を勤めます。玉圓寺でも施餓鬼会を勤めます。

餓鬼に施すことよって得られた徳をご先祖さまに送る法要です。

 

餓鬼とは、六道(地獄 餓鬼 畜生 阿修羅 人間 天上)の餓鬼に堕ちてしまった衆生(人々)です。

餓鬼は常に飢えと渇きに苦しんでいることから、餓鬼に堕ちるのは、食べ物を粗末にした人だけと思われがちですが、それだけではありません。嫉妬深かったり、欲深いことなどもあげられます。

人はだれでも、欲があり、物を強く手に入れたいと思うこともありますし、他人をうらやむ心が強ければ、嫉妬にもつながります。

悪いことしたから 悪い人だから、餓鬼に堕ちるわけではありません。私たちは誰でも餓鬼に堕ちる可能性があるのです。

しかし、私たちには、お念仏による極楽往生という救いがあります。

皆さま、お念仏をお称えし、私たちだけが救われるのではなく、施餓鬼会をお勤めして、ご先祖さまを供養し、餓鬼に堕ちてしまった衆生(人々)の苦しみをなくして救いとってあげて下さい。