Monthly Archives: 9月 2020

和尚のひとりごと「伝道掲示板131」

9-21T

仏教の目的は己が本来なきものであることを覚ること
無我の教えは必然的に利他のこころへとつながる

伝教大師が開いた京都の北嶺比叡山延暦寺

伝教大師が開いた京都の北嶺比叡山延暦寺

和尚のひとりごと「伝道掲示板130」

9-20tup

迷いは無明(無知)から来るという。
釈尊の覚りは迷いの本源に無明がることの発見であった。

空海のことばが示すのは
覚りはすぐにでも手が届く場所にあるのに
無明の側にいる私たちは遥か昔よりそのことを忘れてしまっているということだろうか?

空海ゆかりの風景 「空海 永坂嘉光の世界」より引用させて頂きました。

空海ゆかりの風景
「空海 永坂嘉光の世界」より引用させて頂きました。

和尚のひとりごと「伝道掲示板129」

9-19tup

言葉に迷い、自ら発した言葉に踊らされているのが私たちの姿かも知れない
有限な概念によって世界を分析することにより果たしてこの世の実相は掴めるだろうか?
戯論の世界から一歩身を引いてみることで答えが見つかるかも知れない

インドのブッダガヤを巡礼するダライラマ

インドのブッダガヤを巡礼するダライラマ

和尚のひとりごと「伝道掲示板128」

9-18

尊者アッサジはバラモンの青年にこのように語った
それを聴いた青年に真理を見る眼が生じたという..
後に智慧第一と称された舎利弗が仏弟子となることを決意した瞬間である。

サンジャヤの弟子だった舎利弗、目連がブッダに帰依したといわれる王舎城 現在のラージギルの風景

サンジャヤの弟子だった舎利弗 目連がブッダに
帰依したといわれる王舎城
現在のラージギルの風景

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板127」

 koreha

学びと修行の長い道のりの末に覚りを開かれた釈尊のことば
想いの連鎖が迷いを生み、終わりなき輪廻へと続いていく
それを断ち切った釈迦族の王子のこの確信(自覚)から仏教は始まる

1024px-Illustrated_Sinhalese_covers_(inside)_showing_the_events_Wellcome_L0031774

スリランカに伝わっている貝葉
ここで仏の言葉が世界で初めて書き写された

和尚のひとりごと「伝道掲示板126」

 shourai

釈迦誕生の祝いの席にて王子の将来を予言して涙した阿私陀仙(アシタ仙人)
そのわけは高齢の仙人には
将来の偉大なる人類の教師の教えを聴くことが叶わぬが故だった

ashita

和尚のひとりごとNo338「自恣と安居」

前回盂蘭盆の由来を紹介した際に出てきました「自恣(じし)」という言葉ですが、これは”pravāraṇā(プラヴァーラナー)”というインドの言葉から来ています。これは安居も終りに近づいた最終日(陰暦の七月一五日)に、安居に参加した僧たちが互いに懺悔(さんげ)し合うこと、つまり戒律に牴触した行為を為したのであれば、それを告白し訓戒し合うという儀式を指します。この「自恣」を通して、参加者は身心清浄となり、安居は解散することになります。


さて「安居(あんご)」とは、夏(雨期)の一定期間、出家者が一ヶ所に籠り、静かに瞑想修行をおこなったり、仏の教えの学びを深める期間のことです。

釈尊(ブッダ)以来、沙門と呼ばれた仏教僧団の出家者の生活は遊行を旨とするとされて来ました。「遊行(ゆぎょう)」とは、諸国を巡り歩きながら修行を行い、ただ托鉢によって得た食をのみ頼って生活することです。「樹下石上(じゅげせきじょう)」とも言われるこの生活スタイルは、執着を断つ為、言わば「少欲知足」を旨とする本来の出家者のあり方を示しています。そして自分の足で歩める全世界をその生活の場とする、何事にもとらわれない自由な生き方でもあります。

中国の僧院にて 無事安居を終えた僧たちの姿

中国の僧院にて
無事安居を終えた僧たちの姿

その遊行生活の例外が雨期の三ヵ月行われる安居となります。一説ではこの安居の習慣は仏教に限らず、インド諸宗教における古くからの習わしであり、非常な豪雨に見舞われることもある雨期に出歩くことで、誤って小さな生物を踏み殺してしまうことを避ける為であったとも言われています。

釈尊の時代、仏教僧団に喜捨された有名な祇樹給孤独園(ぎじゅきっこどくおん、祇園精舎)や
竹林精舎(ちくりんしょうじゃ)は、釈尊や仏弟子たちの安居の場となり、そこで釈尊によりさまざまな教えが説かれたと伝えられています。

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板125」

 engi釈尊の言葉
仏教とはどのような思想なのか?
仏教は縁起を説く教えである。
この世の現象が縁起によって成り立つが故に
無常であり無我であるこの世界が現出する。

20130410000647f9f釈尊説法図(平山郁夫画伯)

和尚のひとりごと「伝道掲示板124」

kokowo

その時、世尊、韋提希に告げたまう
阿弥陀佛 ここを去ること遠からざるを
まさに念を繋けて
かの国を諦観すべし  (『観無量寿経』)

十万億仏土の彼方にあると説かれる西方浄土は
時にこのように示される

column005

和尚のひとりごと「伝道掲示板124」

 shoushiki

しょうしきしょうこう おうしきおうこう
しゃくしきしゃっこう びゃくしきびゃっこう

“池の中に蓮華あり、大さ車輪の如し
青き色には青き光あり、
黄なる色には黄なる光あり、
赤き色には赤き光あり、
白き色には白き光ありて、微妙香潔なり”

極楽に咲き誇る種々の蓮の華は
まさに各々の色そのままに輝きを放っている。

四奉請と三奉請

イラストは”ブッダの樹”さまのページより