和尚のひとりごと「伝道掲示板257」

取骨偈

(書き下し文)
仏この夜滅度し給うこと、薪尽きて火の滅するがごとし
諸々の舎利を分布して、しこうして無量塔を起つ

亡者を荼毘に付したのちその遺骨を拾う際に唱える。または「降魔偈」がそれに代わる。
出典『法華経』では釈尊滅後にその骨を分骨して、その仏舎利を祀る数多くの仏塔が建てられたと記す。『大般涅槃経』によれば、釈尊の遺骨は八つに分配されて八大仏塔が建立されたとする。生前の偉大な教師に再び相見える事を願い、多くの仏教徒がそこを訪れた。
私たちはそれに倣い、遺骨を祀り、亡きあとに偲ぶ大切なよすがとする。

合掌