和尚のひとりごと「伝道掲示板408」
罪なきにも関わらず、罵られ、殴られ、拘束されても
それを耐え忍び、心猛き人
わたくしは彼をバラモンと呼ぶ。
怒らず、慎んで、戒律に準じ、欲望を増やすことなく
最後の身体となった人
わたくしは彼をバラモンと呼ぶ。
あたかも蓮の葉の上の露のように
あるいは錐(きり)の先端の芥子粒のように
一切の欲情に汚されない人
わたくしは彼をバラモンと呼ぶ。
この世において既に苦しみが滅されたことを知り
重荷をおろして、捉われなき人
わたくしは彼をバラモンと呼ぶ。
深く明らかな智恵を持ち
様々な道に通達し、最高の目的を既に達成した人
わたくしは彼をバラモンと呼ぶ。
『スッタニパータ』より
「生まれによってバラモンとなるのではない」
〈バラモン〉とは高貴な者を意味している。