和尚のひとりごと「伝道掲示板506」

20211128

”かつて私は生まれと財と威勢を誇り傲慢であった。
身体の容色と容貌とを誇りに思っていた。
誰であれ、自分と等しい者、より勝れた者はおらず
傲り高ぶりに打ち負かされた愚かなる者としてあった。
母でさえ、父でさえ、師として仰がれる人々でさえ
敬いをもたず、礼節を欠いていた。
ところがこの上ない導きの人、最も巧みなる御者であるブッダを見て
また太陽の如く輝ける修行者たちを見て
慮りを捨てて、憍慢を捨てて、真に浄らかなる心をもって
ブッダに頭を垂れたのであった。
あらゆる高慢、増長の心と蔑む心は捨て去られ
修行は成し遂げられた。
もはや「私は存在するのだ」との思いは絶たれ、思い悩むこともない。”
『長老偈』ジェンタ・プローヒタプッタ長老のことばより