和尚のひとりごと「伝道掲示板524」
”執着がなく、既に覚っており、疑いを持たず、不死の境地に達した者
私はこのような人をこそバラモンと呼ぶ。
いまここにおいて、功徳や、罪や、執着の対象を克服し
悲しまず、愛着しない、浄らかな人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。
曇りなき月のように、汚れなく、清く、澄み渡り、濁りなく
快楽もなく、再び生まれ変わることのない人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。
前を遮る障碍、険しき道、迷いの生死輪廻の洪水を乗り越えて完成し
瞑想に励み、何事にも心かき乱されることなく、思い煩いなく
穏やかなる人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。
この世界に存する欲望の対象、それらをすべて切り捨てて
どこにも住まいを持たずに行脚し
欲望によって再び生まれ変わることのない人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。
この世界に存する渇望、それらをすべて切り捨てて
どこにも住まいを持たずに行脚し
渇望によって再び生まれ変わることのない人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。
人の世において私たちを縛り付けておくもの
天界にあって神々を縛り付けるもの
それら一切の束縛を乗り越えて解放された者
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。
快も不快も共に切り捨て、浄らかに涼やかに
煩悩の炎に焼かれることなく、所有するものに執着せず
世界中で最も優れた勇者
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。”
『スッタニパータ』より