No956「五重相伝Q&A 1」

Q. 五重相伝を卒業(? 表現がわかりません)したら在家出家したことになりますか?

A.  私たちは五重相伝のような大切な行を「満行 まんぎょう(成満 じょうまん)」したと呼びならわしています。
「在家」と「出家」は本来相反する意味合いを持ちます。かつてお釈迦さまが真の道を求められたとき、家を出て、王位を捨て、財産からも離れた生活を選ばれました。これが仏教における出家のはじまりであり、私たち僧侶もまたお釈迦さまの歩まれた生活を理想として日々精進すべきものとされています。在家とは仏法に寄り添いながらも、家を出る事なく自らの社会的責務を果たしている皆さまのことです。
ご質問ですが、五重相伝を受け教えの奥義を受け継いだ皆さまは、出家でこそありませんがそれに準じた貴い経験を経て今に至ります。皆さまには五重相伝で受けたお念仏の、み教えを得難き糧として、これからの人生を歩んで頂きたいと思います。

※あくまでも「和尚のひとりごと」の見解です。