和尚のひとりごと「伝道掲示板92」
〝過去を追うな。未来を願うな
過去はすでに捨てられ、未来はいまだに来ていない。
ただ、いまおこっている事象をその時その時に観察し、
ゆらぐことなく、動ずることなく、よく見つめて、それを修すべきである”
(奈良康明師訳)
それに続くのは次の一節です。
死は明日にも来るかもしれないのに、誰もこれを知らない。
「一夜賢者の偈」として知られる釈尊の言葉です。
仏教の原点は、生かされているまさに今この瞬間を生ききること
そして読んで字のごとく「未来」は「未だ来ぬもの」
「過去」は「過ぎ去ったもの」
この教えが説かれた舎衛城のアナータピンディカ園(祇園精舎)
(平山郁夫画伯)