和尚のひとりごと「伝道掲示板114

aiba

 

遂に意を決して年の十二月八日の中夜、人定まれる時刻を以て私(ひそ)かに宮を出(い)で、車匿(チャンナ)に命じて、白馬犍陟(はくばカンタカタ)を牽かしめ、之に騎して夜中に城を去り給えり
『釈尊伝』より

若きゴータマの出家は皆が寝静まった夜半のことであったという
城の者たちは皆眠りふけり、ただ王子と従者車匿(チャンナ)
また愛馬カンタカタのみが目を覚ましていた
世界は深い眠りに落ち、ただひとり王子のみが目覚めに向けて歩み出そうとしていた

shaku

出城(野生司 香雪画伯)