和尚のひとりごと「伝道掲示板115

kanji

観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄
観自在菩薩が深般若波羅蜜多(じんはんにゃはらみた)を行ぜしとき
五蘊(ごうん)は皆空(かいくう)なりと照見(しょうけん)して
一切の苦厄(くやく)を度し給えり

“空”を説く一連の般若経典群
そのエッセンスと名付けられたのが『般若波羅蜜多心経』
観自在菩薩はその自在なる観察力によって現象の本質が空(からっぽ)であることを見通した
そしてそのことにより一切の苦悩が滅したという

その境地をこのように言い表す
色即是空 空即是色(しきそくぜくう くうそくぜしき)

物質的現象には実体が無いのであり、実体が無いからこそ物質的現象で(あり得る)のである。(中村元師訳)

観自在菩薩は別名”観世音”とも呼ぶ

Nyoirin_Kannon_(Onjoji_Otsu)

滋賀・園城寺観音堂に安置される如意輪観音像