和尚のひとりごと「伝道掲示板136」

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“佛言はく、一切の法の自性は本来寂静にして、自性涅槃なり、
涅槃の故に自性は認むべからず、故に自性なしと説きぬ
諸法は衆生が相ありと執計せるが故に有り
然れどもこれ假の名にして實は無きなり
次に諸法は因縁によりて成りたるものなれば假に有るものにして實はなきなり
次に諸法の本性は見るべからず、聞くべからず生もなく滅もなきなり”

諸法を成り立たせる原因と条件があって初めて名としての体を持つ。
従って自性は存在しない。
そして我々衆生が見かけの世界に相貌ありと計らうが故に有る。
従って実体なき仮のものである。
『解深密経』は仏の深密の教えが解明された経であり
唯識の深義(じんぎ)が闡明されている。

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