和尚のひとりごと「伝道掲示板311」
林の中に無花果(いちじく)花を探し求めても、決して得られないように
迷いの三界にあって、決して揺るがない堅固なものを見出しえない
そのことに自覚的な修行者は
この世とかの世とをともに捨て去る
あたかも蛇が脱皮して、それまで身にまとっていた皮を脱ぎ捨てていくようなものである
『スッタニパータ』 蛇の章
いにしえの出家沙門は、
この三界に安住できる拠り所はない
そのように見極めて歩みを進めた。
あたかも大地のみが彼らの故郷であるかのように。
釈尊の御遺訓に曰く
”自身を灯火(ともしび)とし、自分自身を拠り所とせよ
法を灯火(ともしび)とし、法を拠り所とせよ”
合掌