和尚のひとりごと「伝道掲示板346」
『テーラガーター』(長老偈)は仏弟子たちの言葉を集成したもので、その成立は古いとされている。
”愚者は、ゆっくり進めるべきときに、あわてて急ぎ行い
迅速に進めるべきときに、のんびり構えている。
物事をその正しきあり様に従って処理していないが故に
苦しみという結果を受けている。
彼はまた、一切の実現すべき目的を遠ざけていること
あたかも月が半分欠けているが如くである。
そのように周りからの評判も下がり、朋輩もそのもとを去ってゆくだろう。
賢者は、時間をかけて進めるべきときには、そのように行い
迅速に進めるべきときにも、またそのように物事を進めている。
物事をその正しきあり様に従って処理しているが故に
安楽という結果を手にしている。
彼の一切の実現すべき目的は成就するのは、満月の如くである。
そのように福徳とよい評判を得、朋輩との交友も続くであろう”
サンブータ長老の詩偈より
合掌