和尚のひとりごと「伝道掲示板422」
愚者は悪を為しても
その報い現れ出ぬ間は悪を蜜の如く思いなす。
しかるに悪の報いが熟すとき
苦の報いを受け、それが必ずやって来ると思い知る。
悪を作す者が、毎月のように苦行に精励する者たちに倣い
萱草(かやくさ)の端につくだけの極微の食物で満足しようとしても
その功徳は真理を弁えた人々の功徳の十六分の一にも及ばない。
悪を為してもその業は
あたかもしぼりたての生乳の如く
ただちに固まることはない。
しかし灰に埋もれて見えないが
常にくすぶり続ける火種の如く
愚者につきまとい悩まし続ける。
『ダンマパダ』より