和尚のひとりごと「伝道掲示板485」
かつて阿修羅とならび武勇を持って知られた神であった帝釈天は釈迦の成道を助け
その教えを聴聞し仏弟子となったと伝えられる。
ある時、阿修羅神と帝釈天は激しい戦闘を行い帝釈天が勝利した。
負けた阿修羅は帝釈天を激しく罵ったという。
じっと黙してそれを聞く帝釈天に家臣がその真意を尋ねたところ
次のように答えたという。
”他人が怒りに駆られているのを知ったときには
静かに心を落ち着かせていることが
愚かなる者を制する最上の方法なのではないだろうか”
『相応部経典』帝釈相応より