和尚のひとりごと「伝道掲示板498」
”では次に在家にいる者たちのつとめを汝らに話そう。
以下のように実行する者こそ評価されるべき〈教えを聴く者〉となる。
純粋な出家した者たちに関する決まりは
所有という煩いを離れられない在家者が
よろしくこれを成し遂げるのは難しい。
生き物を殺さぬように
また殺させぬように
世界に存在する全ての
動かぬ命、動く命
これらに対する暴力を抑えるように。
〈教えを聴く者〉は与えられていないものについては
いつ、どこにあってもこれを取り上げるな
また(与えられていないものを)奪わせることなく、奪うのを容認するな
また物事を理解する者は 浄らかならざる行いを尽く避けよ
燃え盛る火の杭を避けるが如くに
もしこれが出来ないならば
他人の妻を犯さぬように
集会場にあっても、人々の群れに身を投じたとしても、独りで住するときにも
すべて真実ならざる事を喋らず
また喋らせるな
全ての酔わせる飲み物を服さぬように
この教えを喜ぶ在家の者は
飲ましめず、飲むことを容認するな
これが最終的には人をして狂気へと至らしめるものであると知って――”
『スッタニパータ』より
最初期の経典に描かれた
釈尊自身による在家者の守るべき5つの訓戒。
のちに仏教徒になる為に最低限、必要な誓いであるとされた。