和尚のひとりごと「伝道掲示板524

20211218

”執着がなく、既に覚っており、疑いを持たず、不死の境地に達した者
私はこのような人をこそバラモンと呼ぶ。

いまここにおいて、功徳や、罪や、執着の対象を克服し
悲しまず、愛着しない、浄らかな人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。

曇りなき月のように、汚れなく、清く、澄み渡り、濁りなく
快楽もなく、再び生まれ変わることのない人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。

前を遮る障碍、険しき道、迷いの生死輪廻の洪水を乗り越えて完成し
瞑想に励み、何事にも心かき乱されることなく、思い煩いなく
穏やかなる人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。

この世界に存する欲望の対象、それらをすべて切り捨てて
どこにも住まいを持たずに行脚し
欲望によって再び生まれ変わることのない人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。

この世界に存する渇望、それらをすべて切り捨てて
どこにも住まいを持たずに行脚し
渇望によって再び生まれ変わることのない人
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。

人の世において私たちを縛り付けておくもの
天界にあって神々を縛り付けるもの
それら一切の束縛を乗り越えて解放された者
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。

快も不快も共に切り捨て、浄らかに涼やかに
煩悩の炎に焼かれることなく、所有するものに執着せず
世界中で最も優れた勇者
私はこのような人をこそ真のバラモンと呼ぶ。”
『スッタニパータ』より