伝道掲示板

和尚のひとりごと「伝道掲示板500

20211121

”端麗なる容姿によって、内面を窺い知ることは出来ない。
振る舞いを見て、人を信頼するな。
この世では
あたかも身を慎んでいるかの如く見せかけながら
本当は慎みとは無縁の人々が大勢いるのだ。”
『相応部経典』コーサラ相応より

道で出会った沙門が敬いに値する者かどうか。
こう国王に尋ねられた釈尊はこのように答えた。

和尚のひとりごと「伝道掲示板499

20211120

”夜空の星々の輝きも
一つひときわ大きな月の輝きには劣る
比丘たちよ
同様に世に様々なる道あるといえども
その大本には放逸ならざる事がある
諸々の善を求める道の中で
この不放逸こそが最上なのである”
『相応部経典』

和尚のひとりごと「伝道掲示板498

20211119

”では次に在家にいる者たちのつとめを汝らに話そう。
以下のように実行する者こそ評価されるべき〈教えを聴く者〉となる。
純粋な出家した者たちに関する決まりは
所有という煩いを離れられない在家者が
よろしくこれを成し遂げるのは難しい。

生き物を殺さぬように
また殺させぬように
世界に存在する全ての
動かぬ命、動く命
これらに対する暴力を抑えるように。

〈教えを聴く者〉は与えられていないものについては
いつ、どこにあってもこれを取り上げるな
また(与えられていないものを)奪わせることなく、奪うのを容認するな

また物事を理解する者は 浄らかならざる行いを尽く避けよ
燃え盛る火の杭を避けるが如くに
もしこれが出来ないならば
他人の妻を犯さぬように

集会場にあっても、人々の群れに身を投じたとしても、独りで住するときにも
すべて真実ならざる事を喋らず
また喋らせるな

全ての酔わせる飲み物を服さぬように
この教えを喜ぶ在家の者は
飲ましめず、飲むことを容認するな
これが最終的には人をして狂気へと至らしめるものであると知って――”
『スッタニパータ』より


最初期の経典に描かれた
釈尊自身による在家者の守るべき5つの訓戒。
のちに仏教徒になる為に最低限、必要な誓いであるとされた。

和尚のひとりごと「伝道掲示板497

202111181”勝利からは怨みが生じる。
敗れた者は苦しみの中で生きる。
勝ち負けを捨てて、安らぎの境地に帰した人は
安らぎの中で生きる。”
『ダンマパダ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板496

20211117

”ところで、かつては怠りなまけていた人であっても
後には怠りなまけることがなくなるならば
やがて彼はこの世界を照らす
あたかも雲間より出た月のように。

かつては怠りなまけていた人であっても
後には怠りなまけることがなくなるならば
彼は心落ちつけて
この世界で執着をのり超える。

かつては悪行を作した人であっても
後には善行によってそれを償うならば
やがて彼はこの世界を照らす
あたかも雲間より出た月のように。

かつては悪行を作した人であっても
後には善行によってそれを償うならば
彼は心落ちつけて
この世界で執着をのり超える。”
『ウダーナヴァルガ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板495

20211116

”たとえ望み通りにその場所にたどり着いたとしても
そこに逗まってはならぬ
その場所に満足し喜びを感じているとしても
立ち去らねばならぬ
智慧の眼を備える者は
求めるべき真理にそぐわない物事を伴う住居には住みとどまるべきではない”
『長老偈』マリタヴァンバ長老の言葉

和尚のひとりごと「伝道掲示板494

20211114

”思慮浅き愚かな者は 
あたかも咎めだてするかのように
仏の教えを聴く
彼がまことの真理から離れてることは
大地が天空より遥か隔てられているかの如くである

またあたかも月の満ち欠けにおける
欠けた部分の暗黒のように

和尚のひとりごと「伝道掲示板493

20211113


”悪を作すよりは 何もせぬ方がよい
悪を作せば 悔やみ 憂い 命果てるならば悪趣へ堕ちる

善は作した方がよい
善を成さば 悔やみなく 喜びがあり
死後には善趣に赴く”
『ウダーナヴァルガ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板492

20211112

”もし悪を作したならばそれを再び作すことなかれ
悪を作そうとするな
悪行を重ねる事は苦しみに他ならない

もし善を作したならば繰り返しそれを作せ
善を作すように心がけよ
善行を重ねる事は楽しみである”
『ウダーナヴァルガ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板491

20211111

”比丘たちよ
縁起とは如何なるものか
これは言うなれば
生まれることがあるから老いて死ぬことがある
これは私が存在しようとあるいは存在せずとも
確定していることである
物事の有り様として定まり、確立している法則である
そしてそれは互いが存立の条件となって成り立つ性質のものである
それを私は覚ったのである”
『相応部経典』因縁相応より