伝道掲示板

和尚のひとりごと「伝道掲示板272」

光明名号の文

善導大師『往生礼讃』
「弥陀世尊、本発の深重誓願、光明名号をもって十方を摂化したまう」より。

弥陀の光明と名号こそが往生の為の善縁となる。
四十八願の中、第十二光明無量願により、阿弥陀仏の救いのはたらきを示す光明が全ての世界を照らしている事が約束され、第十八念仏往生願により、念仏によって往生が叶うことが保証されている。
『観無量寿経』に基づく「摂益文」と大意が重なる為、代用される事もある。

 

合掌

和尚のひとりごと「伝道掲示板271」

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呪願(じゅがん)
釈迦の誠の教え、声聞乗・縁覚・菩薩の道を歩む賢者たち
ならびに目連尊者にこうべを垂れ敬礼いたします。
我は今まさにそれらの教えを承けることにより親の恩に報いて
慈悲心を奮い起こして仏徳を讃え奉らんと願います。

施主のために願意を述べる為に、盂蘭盆会の表白に続き唱える。
盂蘭盆会(うらぼんえ)は旧暦7月15日を中心とした時節、亡者の精霊を祀るために行われる。
盂蘭盆とはウランバーナ(倒懸)のこと。
時に雨安居の終り、母を逆さづりの苦しみから救わんと志した目連尊者の物語が幾つもの経典で伝承されている。

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板270」

歎経偈

善導大師『法事讃』より

念々に浄土の教えを聞くことを思い
文々句々に誓ってまさに勤めん
長き時に及んだ流浪の苦しみを思い返し
専心に法を聴き、真の門に入れ

開経偈の代替偈文としても用いられる。

合掌

和尚のひとりごと「伝道掲示板269」

開経偈

 

無上甚深微妙の法は、百千万劫にも遭い遇うこと難し。
我れ今、見聞し受持することを得たり
願わくは如来の真実義を解したてまつらん

仏法に出遭えることの有難さは、盲亀浮木のたとえの如し。
今さまに出遭えたならば慎んで拝聴し、仏の御心を理解しようとつとめる..

経典の読誦、説法などは全てこの開経偈より始まる。

合掌

和尚のひとりごと「伝道掲示板268」

懺悔偈_2

仏教では時間は無始無終とみる。

始まり無き過去世よりのはかり知れぬ罪
今世においてもまさに犯しつつある重罪
昼夜を問わず、一念一念、ないし一足づつに罪を重ねている私たち
念仏の大威力はこれらの罪を皆消滅させる
命終わるとき、極楽に生まれ出ることが決定する..

懺悔偈(略懺悔)の代用偈文として用いられる。

合掌

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板267」

懺悔偈

『四十華厳』より。

我れ昔より造る所のもろもろの悪業は
皆無始の貪瞋痴に由る身語意より生ずる所なり
一切我れ今、皆懺悔したてまつる

遠い過去世から積み重ねてきた罪悪の行いを仏前にて悔い奉ることを懺悔(さんげ)という。日常勤行においては、香で道場を浄め、仏・菩薩を請じたのちに、唱えられる。

 

合掌

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板266」

奉請文

御本尊阿弥陀如来の時に三唱する奉請文。
日常勤行においては仏に飯食(ぼんじき)を献じる半斎供養式で唱えられる。


御本尊が釈迦牟尼如来の時には

一心奉請 釋迦牟尼佛等
一切三寶 願入道場 受我供養    となる。

合掌

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板265」

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一心に請い奉る
王宮に降誕された釈迦牟尼如来が
この道場に入り我が供養を受け給わんことを..

仏教徒にとり最も祝福すべき一日
釈尊三大法要の一つ降誕会(ごうたんえ)において唱えられる。

合掌

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板264」

香偈

善導大師『法事讃』の香偈に代わって唱えられる。
天台宗の一七祖とされる四明法師と並び称された遵式が著した『往生浄土懺願儀』より。

願わくはこの香煙、雲となりて十方世界に満ち
一切の仏を供養しもろもろの賢者・聖者を尊び
限りない仏土の中において衆生をしてその利益により同じく安楽国に生まれんことを..

合掌

 

和尚のひとりごと「伝道掲示板263」

香湯偈

『四分律行事鈔』より。

香湯は香り高き香木を煎じた湯、それによって諸々の垢が洗い浄められ
法身が具足すること五分に満ちるが如く
完全なる智慧が円満に照らし出して悟りを成就し
全ての衆生が一堂に会し法界と融合せんことを..

合掌