和尚のひとりごと「伝道掲示板93

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名号を執持すること一心不乱なれば
命終わる時に臨んで、阿弥陀仏、もろもろの聖衆とともに、その前に現在したまう(阿弥陀経より)

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知恩院蔵 早来迎図

和尚のひとりごと「伝道掲示板92

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〝過去を追うな。未来を願うな
過去はすでに捨てられ、未来はいまだに来ていない。
ただ、いまおこっている事象をその時その時に観察し、
ゆらぐことなく、動ずることなく、よく見つめて、それを修すべきである”
(奈良康明師訳)

それに続くのは次の一節です。

死は明日にも来るかもしれないのに、誰もこれを知らない。


「一夜賢者の偈」として知られる釈尊の言葉です。
仏教の原点は、生かされているまさに今この瞬間を生ききること
そして読んで字のごとく「未来」は「未だ来ぬもの」
「過去」は「過ぎ去ったもの」

 13この教えが説かれた舎衛城のアナータピンディカ園(祇園精舎)
(平山郁夫画伯)

和尚のひとりごと「伝道掲示板91

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「本来無一物なれば、諸事において実有我物(じつうがもつ)のおもひをなすべからず。一切を捨離すべし」
世に捨聖(すてひじり)と呼ばれた一遍上人の言葉

己を含めた一切を捨て去ったところに弥陀の名号が残る
無執着を説いた釈迦の精神を受け継ぐ力強い言葉である

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一遍上人

和尚のひとりごと「伝道掲示板90

安居楽業

安居楽業(あんきょらくぎょう)

私たちの願いは一日でも早く全ての有情が安心して暮らせる世の中となること。

天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起 国豊民安 兵戈無用 崇徳興仁 務修礼讓
仏の赴くところ、
世の中は平和で穏やかになり 日爽やかに 月清く澄み
風時に吹き 雨時に降り 天災疫病 起こらず
国土は豊か 人々は安らか
兵や兵器を用いることも戦争が起こる事もない…

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画像は極楽浄土を表す美しい風景を引用させて頂きました

和尚のひとりごと「伝道掲示板89

ともにこれ

「我必ず聖に非ず。彼必ず愚かに非ず。共に是れ凡夫ならくのみ。」
聖徳太子『十七条憲法』
我が国に仏法流布の礎を築いた聖徳太子のことばと伝えられる

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聖徳太子像

和尚のひとりごと「伝道掲示板88

新規 Microsoft Word 文書

善因善果 悪因悪果
ぜんいんぜんか あくいんあっか

釈尊は仰った。
世界中のどこへ行っても、空中でも深海でも山奥の洞窟でも、その中に入って
人が自らなした行いの影響から逸れるところは存在しない(『ダンマパダ』より 趣意)

与えられた条件をこの身に引受けることで、初めて道が開けてくる
かつて人々はここに
神なき大地の上に独り立ちし歩み出す人間の姿を見たという..

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和尚のひとりごとNo294「みんなに会える夏」

 2020hatigatu夏休み、お盆の帰省時期にもなりますと親戚が集まり、賑やかに過ごされる方も多いことでしょう。大切な人を家に招待する時はどんな気持ちで、どの様な準備をされるでしょうか。玄関や部屋の掃除をして、食事はどうしようか、飲み物やお菓子などは何を出そうかとあれこれ、おもてなしを考えられる事でしょう。そしてその方がやって来られると一緒に楽しい時間を過ごす事だと思います。

 

 月参りなどの際にお唱えする浄土宗の日常勤行(ごんぎょう)の中に四奉請(しぶじょう)という偈文(げもん)があります。

 奉請 十方 如来 入道場 散華楽

(ほうぜい しほう じょらい じとうちょう さんからく)

 奉請 釈迦 如来 入道場 散華楽

(ほうぜい せきゃ じょらい じとうちょう さんからく)

 奉請 弥陀 如来 入道場 散華楽

(ほうぜい びた じょらい じとうちょう さんからく)

 奉請 観音 勢至 諸大菩薩 入道場 散華楽

(ほうぜい かんにん せいし しょたいほさ じとうちょう さんからく)

 

 十方に在(ま)します如来様、仏様の御教えを説いてくださったお釈迦様、西方極楽浄土に在します阿弥陀様、阿弥陀様のお供をされる慈悲の観音菩薩様や智慧の勢至菩薩様、更に諸々の菩薩様方を、今お勤めしている場に華を散じてお迎えするというお経です。いわば、お客様を迎える為のおもてなしの偈文であります。

 諸々の菩薩様方には先立たれたご先祖様も含まれます。新暦では8月、旧暦では7月となるお盆の季節に、ご先祖様がこの世に帰ってくるという風習が御座います。迎え火を焚き、お盆のお供えをしてご先祖様を我が家にお迎えます。送り盆の時には、送り火を焚いてお浄土に再び帰って頂くのです。盂蘭盆会(うらぼんえ)という仏教の風俗習慣が元になっておりますが、浄土宗では西方極楽浄土に往かれた亡き方々、ご先祖様が戻ってきて我が家で過ごし、再びお浄土に帰っていただくとお受け取りください。

 会いたくて会いたくて仕方がない人とやっと出会えた時、気持ちは高揚し、心踊ります。その方の顔をもっと見たいと思い、その人の心に寄り添いたいと願います。こちらから会いに行けない人ならば尚更です。お念仏の御教えはこの世で命尽きて後の世、西方極楽浄土で亡き人と再会出来ると説きます。いずれまた会えた時の喜びを思い、再会出来る事を生きる生きがいにして共々にお念仏申して過ごして参りましょう。22

和尚のひとりごと「伝道掲示板87

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“生かされて 生きていこうと 手を合わす”

私たちは皆ご縁によって生を受けご縁によって生かされている
人として生まれるも有り難し

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和尚のひとりごと「伝道掲示板86

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部落解放の父、松本治一郎氏のことば

筆顔文字和顔愛語

”和顔愛語”

人を喜ばせる言葉は自らの安心を生む
人を悲しませる言葉は自らを苛む
心持ち次第で結果は変わってくる

和尚のひとりごと「伝道掲示板85

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親の背を見て子は育つ
合掌の型を真似る子どもに仏心の芽が宿り
やがて慈悲の心が花開く

buddhism_sutra_03_img01画像は日蓮宗ポータルサイトより