和尚のひとりごとNo841「一紙小消息5」

【原文】
我が身わろしとても疑うべからず。
「自身はこれ、煩悩具足せる凡夫なり」との宣えり。

十方に浄土多けれど、西方を願うは、
十悪五逆の衆生の生まるる故なり。

【意味】
自分が煩悩にまみれた至らぬ身であるからといって疑ってはなりません。
あの善導大師さえも「我こそ煩悩を備えた凡夫である」と仰っているくらいですから。

私たちのまわりには仏の世界が数え切れないほど存在していますが
中でも西方の極楽浄土を願う理由は
十悪や五逆といわれる重罪を犯した者でさえも往生できるからです