伝道掲示板

和尚のひとりごと「伝道掲示板490

20211109

”戦場に駆り出された軍象が
矢に射られよとも耐え忍ぶように
私は他人からの誹謗中傷を耐え忍ぼう
世には実に多くの戒めなき者たちがいるからである”
『ダンマパダ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板489

20211108-01

”悩んでいる人々の間にあって 私は悩むことなく楽しく生きよう
悩んでいる人々の間にあって 私は悩むことなく楽しく暮らそう

他人を傷つける人々の間にあって 私は他人を傷つけることなく楽しく生きよう
他人を傷つける人々の間にあって 私は他人を傷つけることなく楽しく暮らそう”
『ウダーナヴァルガ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板488

20211107

”実に世間は心によって導かれている
この心と呼ばれるたった一つのものが
一切を従えている

実に世間は妄執によって導かれている
この妄執というたった一つのものが
一切を従えている

そして世間の人々は快楽によって縛られている

世間の人々に向かって死の恐怖が迫り
老いという矢が射られ
愛欲の矢が刺さり
欲望の炎によって焼かれている

際限なく求めることを断てば
一切の束縛の絆もまた絶たれるであろう”
『相応部経典』諸天相応より

和尚のひとりごと「伝道掲示板487

20211106

”如何なる戒めを守り 如何なる行いをして
如何なる行いを増やせば
人は正しき道を歩み 最高の目的へと達する事が出来るであろうか?

目上の人を敬い 妬むことなかれ
諸師に見える時を知り 真理についての話を聴く時をわきまえよ
見事に説かれるであろう事をよく心して聞け

自らの強情に流されることなく謙虚になって 適宜師の元へ馳せ参ぜよ
物事、真理、自制と浄らかなる行いとを自ら心に念じ そしてそれを実行せよ

真理を楽しみとし 真理を喜びとし その真理を正しく自らの拠り所としてその定めるところを知り
真理をないがしろにするような言葉を吐くな
見事に説かれた真実に基づいて暮らせ

笑い ふざけ 嘆き 嫌悪し 嘘をつき
騙し 貪り 傲慢 激昂 粗粗しき言葉づかい
汚濁 耽溺 思い上がり
これらを除き 確固たる態度で歩め”
『スッタニパータ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板486

20211105

”まさにその正しき法に則って損失をこうむるときがある。
反対にその正しき法に沿わずに利益を得ることもある。
それであっても
法に沿わない利益よりも
法に則った上での損失の方が勝っている。”
『長老偈』ゴーダッタ長老の言葉より<

和尚のひとりごと「伝道掲示板485

20211104

かつて阿修羅とならび武勇を持って知られた神であった帝釈天は釈迦の成道を助け
その教えを聴聞し仏弟子となったと伝えられる。
ある時、阿修羅神と帝釈天は激しい戦闘を行い帝釈天が勝利した。
負けた阿修羅は帝釈天を激しく罵ったという。
じっと黙してそれを聞く帝釈天に家臣がその真意を尋ねたところ
次のように答えたという。

”他人が怒りに駆られているのを知ったときには
静かに心を落ち着かせていることが
愚かなる者を制する最上の方法なのではないだろうか”
『相応部経典』帝釈相応より

和尚のひとりごと「伝道掲示板484

20211103

”愚かな者が一生涯をかけて賢者に仕えたところで
真理(まこと)の法(のり)を悟ることなど出来はしない。
匙が汁の味を知ることが出来ないのと同じである。

賢き者がただ一瞬だけでも賢者に仕えれば
真理(まこと)の法(のり)を悟ることが出来る。
あたかも舌が汁を味わうことが出来るが如くである。

愚かな者が愚かであり続けるならば
一生涯かけても覚った者の説く真理を悟ることは出来ない。

賢き者がただ一瞬だけでも賢者に仕えれば
その真理の法を悟ることが出来るであろう。”
『ウダーナヴァルガ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板483

20211102

”自らに相応した重荷を背負い
その果報を受けることが出来るならば
自ら喜びに住し、人より称賛を受ける。

遠ざかり離れ、静かなる境地にいる事を味わい
法悦の喜びを知る人は
すでに苦悩から離れ、悪を遠ざけている。”
『スッタニパータ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板482

20211031

人との交わりは愛着を生む
この愛着に従ってこの苦しみが起きる
愛着より禍いが生じることを見て
犀の角のようにただ独り歩め。

実に欲望は色とりどりで甘美であり
心に楽しく、様々ないろ形をもって心を乱す。
欲望にはこの患いのあることを見て、
犀の角のようにただ独り歩め。

妻子も、父母も、財産も
親類縁者も、蓄えた穀物も
そのほかのあらゆる欲望の対象を捨てて
犀の角のようにただ独り歩め。
『スッタニパータ』より

和尚のひとりごと「伝道掲示板481

20211030

”家々の戸口に立ち、施しの食を受け
牛の尿を薬とし、樹木の根元を臥坐所とし
糞掃衣をまとって住する。
これらにて満足するならば
まさに彼は四方(よも)の人となる。”
『長老偈』マハーカッサパ長老の言葉より

小欲知足の頭陀行に徹した摩訶迦葉尊者のことば。