一紙小消息

和尚のひとりごとNo881「一紙小消息24」

【原文】
頼みても頼むべきは、「乃至十念」の詞。
信じてもなお信ずべきは、「必得往生」の文なり。

【意味】
頼みとすべきは「たった十返でも称えれば」とのお言葉であり、
心より信頼すべきは「必ず往生することを得る」の一文なのです。

和尚のひとりごとNo879「一紙小消息23」

【原文】
行住坐臥にも報ずべし、彼の仏の恩徳を。

【意味】
日々の生活の中で、いついかなる時にも
阿弥陀仏の恩徳に対して、忘れず報いるようにしなさい。

和尚のひとりごとNo877「一紙小消息22」

【原文】
天に仰ぎ地に臥して悦ぶべし、
このたび弥陀の本願に遇う事を。

【意味】
天を仰ぎ、大地に臥し、全身全霊をもって悦びなさい。
この生涯で阿弥陀仏の本願に出会えたことを。

和尚のひとりごとNo875「一紙小消息21」

【原文】
釈尊は「善哉、我が教えに随いて生死を離る」と知見し給い、
六方の諸仏は「悦ばしき哉、我が証誠を信じて、不退の浄土に生まる」と悦び給うらんと。

【意味】
釈尊は
「なんと悦ばしいことか、救いを求める念仏者たちは、
私の説いた教えに従って迷いの生死を離れるのである」と見通され、
六方の諸々の仏たちは
「なんと悦ばしいことか、彼ら念仏者たちは、
私たちがそれは確かなことであると証明した仏の言葉を心から信じて、
もう決して迷いの境涯に後戻りすることのない浄土への往生を遂げることができるのだ」とお悦びになっています。

和尚のひとりごとNo873「一紙小消息20」

【原文】
阿弥陀仏は不取正覚の言を成就して、現に彼の国に在せば、
定めて命終の時は来迎し給わん。

【意味】
阿弥陀仏が、
四十八の願いが実現しないならば決して悟りを開くまいと決心された自身のお言葉を既に成就され
今、現に彼の浄土にいらっしゃるのであれば
臨終を迎えた者のもとに迎えに来て下さることは確実なのであります。

和尚のひとりごとNo871「一紙小消息19」

【原文】
行は一念十念なお虚しからずと信じて、無間に修すべし。
一念なお生まる、況や多念をや。

【意味】
実践については、たった一回や十回の念仏でも必ず実を結ぶものであると信じて
絶え間なく称え続けなさい。
たった一回の念仏でも往生できるのです。
ましてや数多くの念仏を称える者については言うまでもありません

和尚のひとりごとNo869「一紙小消息18」

【原文】
罪は十悪五逆の者も生まると信じて、少罪をも犯さじと思うべし。
罪人なお生まる、況や善人をや。

【意味】
罪については、十悪や五逆の重罪を犯した者でさえも往生できるのだと信じながら
私は些細な罪さえも犯すものか、と自らいさめるようにしなさい。
罪を犯してしまった人でさえも往生できるのです。
ましてや善い行いを心がける人については言うまでもありません。

和尚のひとりごとNo867「一紙小消息17」

【原文】
受け難き人身を受けて、遇い難き本願に遇いて、発し難き道心を発して、
離れ難き輪廻の里を離れて、生まれ難き浄土に往生せん事、悦びの中の悦びなり。

【意味】
今、得難い人としての境遇を受け、出遭い難い仏の本願の教えに出遭い
ついに仏の道を求める心を起こし、離れ難い生死輪廻の境涯から離れて
生まれ難い浄土に往生することができます。
これはまさしくこの上ない悦びなのです。

和尚のひとりごとNo865「一紙小消息16」

【原文】
本願に乗ずることは、信心の深きによるべし。

【意味】
その本願に身を任せるということは
まさに信ずる心の深さによるものなのです。

和尚のひとりごとNo863「一紙小消息15」

【原文】
今弥陀の本願に乗じて往生しなんに、
願として成ぜずと云う事あるべからず。

【意味】
今、阿弥陀仏の本願に我が身を任せ、往生を願うならば
願いが叶わぬなどということは決してありません。